子どもの矯正

年齢が早ければ早いほど歯の矯正をしたほうがいいという歯科医院は要注意です。
子ども時代の歯科矯正についてですが、 「歯科矯正は、年齢が幼いうちに行ったほうがよい」と、すべてのケースに乳歯や混合歯列(乳歯と永久歯が混ざっている)の段階で治療をすすめる矯正は、要注意です。 乳歯と永久歯が混ざっている混合歯列の段階とは、小学校低、中学年の6歳~15歳 ころのことです。永久歯がすべてはえ揃うのが、だいたい12歳ころですので、それ以前という意味です。

この乳歯や混合歯列の段階では、行わなくてもいい治療があります。子どもの歯や歯並びは、成長によって変化します。乳歯が抜けて、永久歯がはえたときに、どうかわるのかは、歯科矯正の知識がある医師ならわかります。10歳前に歯並びが悪くても、永久歯がはえ揃ったときに、自然に治っているケースもあります。 早い時期に矯正治療を行ったほうがよいケースか、そうでないケースかは、矯正を専 門としている医師ならば、実際に患者を見れば明確に答えてくれます。また、早い時期に矯正治療を行って、将来大人になったときにもう一回矯正治療を行
う必要があるケースかどうかもわかります。さらに、早い時期に矯正治療を行わないと将来どうなるか、についても予測して説明してくれます。専門医に見極めてもらうことが大事です。歯科矯正の専門の知識がない医師は、乳歯や混合歯列の段階の矯正治療は行わないほうがいいとさえいわれています。
矯正治療をしたら将来どうなるかの展望をもたずに治療を行うのは、非常に危険です。 「10歳以下の矯正治療は、治す必然性があるものだけにすべき」と矯正治療を専門に する医師はいいます。

乳歯は6歳くらいから抜け、21歳ですべて永久歯にはえかわります。乳 歯のほうが圧倒的に多い10歳までに矯正治療で歯並びをいじるというのは、非常に難 しい治療になります。歯並びは発育によって変化するので、成長発達による自然な変化を予測して、矯正治療を行う必要があるからです。
それなのに、一律に「矯正治療は早いほうがいい」という矯正は、要注意です。私たち患者は、子どものころの歯科矯正治療のほうが期間も短くて済むし、費用も安く済むので、早いうちに行ったほうがよい、と考えてしまいがちですが、一概にそうとはいえません。早く行ったほうがよいケースかどうかは、正しい見極めが必要なのです。